自前の「なた豆茶」 (2004.12.25改)
 

ナタ豆の栽培を2001年度より始め、最初の動機は単にものめづらしさからだったが、ホームページに掲載したところ色々な問い合わせや、種を分けて頂けないかとのメールが入ってきた。
そこで、種苗提供コーナーに掲載してみたところ、短期間の間に11人もの方から提供の依頼が来ました。 皆さんの興味とするところは、なた豆には薬効があって、これを何とか活用できないかとのことが大半でした。

ネット検索をしてみたところ、「なた豆の効能」としては歯槽膿漏・鼻炎・蓄膿症・歯肉炎・痔・化膿性の湿疹・アトピー性皮膚炎・中耳炎・腫れもの・扁桃腺炎・膝痛・関節痛などと言われているようです。

ご連絡頂いた方の中には、既に販売されている「なた豆茶」を購入されて飲んでおられる方もおり、花粉症による鼻炎やアトピーのために飲まれており、その効能もおありと伺いました。 情報を頂いた方から「市販のナタ豆茶」をサンプルとしてお分け頂きましたところ、なた豆が主材料となってはいるものの、色々な薬草類(はと麦、オオバコ、クチナシの実、アカメガシワなど等)を配合してつくられているようです。 しかし、インターネットで検索をしてみると実際には100%ナタ豆のみで作られて市販されているものも出回っておりました。

そこで、私も慢性のアレルギー性鼻炎を長年経験しておりましたので、翌年の春に早速自前のなた豆茶もどきを作ってみることにしました。 特別に用意したものは、ドラッグストアーで購入してきた「お茶パック」のみで、その他は全て今迄に使用しているもののみです。  自前「なた豆茶」の効果等については、写真下に記載しました。



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ナタ豆を綺麗に水洗いをした後に、洗い桶の中に水を入れ、その中にナタ豆を入れて約30分間程浸します。
豆の皮がふやけて写真のように皺が出来、柔らかくなってきます。   1時間以上浸しますと中の豆までふやけてきますので注意して下さい 。  この状態になりますと手で簡単に皮を剥くことが出来ます。 中には、カット写真の右側のようにふやけてこないものもありますが、このような時は爪の怪我をることがありますので、このようなものだけを取り出して熱湯の中に2〜30秒入れてすぐ取り出すと皮がふやけます。  皮むきが終わった時点で豆が湿気ておりますので、天日干しで良く乾かして(一日以上)下さい。   豆が湿気ていると粉砕時にパウダー状になり難くなって、ミキサーのブレードが回転しなくなりモーターを故障させる原因となります。

豆の粉砕にはジューサーミキサーを使用しました。 最近のミキサーはブレードが硬質のもので出来ていますので簡単に粉砕することが出来ます。  1回あたりの量はあまり少ないとブレードの下に入ってブレードの回転を止めてしまうことがありますので、最初に4〜50粒程度入れて回転させますと、ほぼ1〜2分弱程度で粉末状態になってきますので、ここでゆっくり蓋を開けて(急に開けると粉末が飛散します)、更に20粒程度を追加して粉砕を続けます。  このようにしながら数回繰り返していくことによってかなり細かな粉状になっていきます。  最終的にミキサーの中に入れるなた豆の量はミキサーの容器の7〜8割くらい迄が良いのではないかと思いますが、これだけの量のなた豆を粉末状態にするのに約5分近く掛かります。  ミキサーのモーターは長時間の使用にあまり耐えられませんので、ここまでにするためには2〜30秒続けたらなた豆を補充しながら少し休憩をとりながら実施すると良いでしょう。
長時間実施しても、ミキサーの特性上全てを完全なパウダー状にするのは無理ですので、どうしても気になる方はフルイにかけて大きめなものを二度挽きすると良いでしょう。
ミキサーだけでは、1mm弱の粒が少し残りますので、完全に粉末状にしたい場合には、石臼等で挽き直すと良いでしょう。  やらなくても充分大丈夫ですよ。(笑   フライパンで炒ります。一回の量は4〜50粒程度分が適当と思います。 それ以上ですと炒リむらが出来やすくなりますので注意して下さい。
炒り始めて数十秒で白色から黄色くなってきます。 「きな粉」のような香ばしい匂いがしてきます。
炒り具合は「きな粉」をご想像ください。 
  左側がミキサーで挽きたてのナタ豆の粉で、右側はフライパンで炒ったものです。
ドラッグストアで購入してきた「お茶パック」という商品です。 値段は、50袋入っていて200円弱だったと思います。  

スプーンにふっくら山となるくらいを「お茶パック」に入れれば完了です。

熱湯を注いだら白濁するまで良く撹拌してから飲みます。 煮出す方式でも良いかも知れません。
特に違和感もなく普通のお茶としても飲めると思います。 1度だけでなく2回くらい充分服用できます。
 

残ったものは、タッパーなどに入れて密封しておけば、豆を炒ってありますのでかなり長期間風味も変わらずに保存できます。 


自前のナタ豆茶作りを2001年にスタートし、このホームページに掲載した以降、皆様より色々な体験や情報をお寄せいただきました。 また、私なりにより簡単なナタ豆茶作りを経験するうち、最終的に辿り着きましたのが現在掲載しておりますこの作り方となりました。 過去の悪戦苦闘しました製作過程を以下に紹介します。
2002年度バージョンは、こちらです。


私の、「ナタ豆茶」 試飲の記録

以上が、waka3流の「なた豆茶もどき」です。 飲みはじめてから血圧の測定をしておりますが、今のところ
血圧が上昇していくとか、何処かに変調をきたしてきたとかいうような兆候は全く見られることも無く
異常は感じられませんので継続して飲んでおります。(試飲開始時期 : '02.01.20〜開始)

'02.03.05 中間結果の報告です。

ナタ豆茶は決して即効性のあるものではなく、飲み続けることが必要のようで、 この時期にはティッシュボックスと飲み薬が片時も離せない私なんですが、ここにきて、完全に鼻炎と サヨナラをしたわけではありませんが、周りの人もビックリするほどに変化が出てきています。
ティッシュは殆ど使いませんし、薬を飲まなくても何とか我慢できる程度です。

'02.03.23 その後の状況
このところ少し飲む頻度がルーズになっていたこともあってか、昨日になって朝クシャミが出たと思ったら案の定 その直後から怒涛の如く鼻水が出始めました。取り合えず薬を飲まずに「ティッシュ鼻栓」で様子を見る。
少し濃い目の「なた豆茶」を作り朝と昼前に飲んだところ午後からは調子良くなりました。今日も快調
これが、本当に効き目があって効果が出ているとしたら最高なんですが。

この種のものは、体質に合う場合と合わない場合があるようですが、どうやら私には効果あり。 (^ 。^;
いずれにしましても、何の根拠もありませんので、この点につきましては是非ご承知おきください。



'03.02.17 今年も鼻炎の季節です
2月17日に、鼻がムズムズし始めてから早速なた豆茶を作ってのみ始めたのですが、21日になるとスギ花粉は、例年をはるかに上回るという猛威を振るい始めました。
街中に出ると昨年には 見られなかったほど、マスクをかけて歩いている人を沢山見かけました。

'03.03.15 その後の状況
毎朝のTVの花粉予想でも、3月に入って既に10日を過ぎても「本日は、飛散は多い」という予報が引き続きアナウンスされています。 お蔭様で、今年も鼻炎の薬にはご厄介に
なっておりません。 ということは、矢張り鼻炎には効能があると考えてよいのでしょうか。


これをご覧になられて、私も栽培してみようと思われましたら、こ こをクリックしてください。
なた豆栽培の記録のサイトにジャンプします。


「なた豆」 の効能有害性について
なた豆の効能や有害性についは、ホームページ検索をしますと色々な情報を目にします。

なた豆に含まれるサポニンの有害性について

効能に関しましては、全てポジティブに受け止めて差し支えなかろうかと思いますが、有害性につきましては、誰しもが大きな関心事項であろうかと思います。
有害性に関する記事としては、「なた豆に含まれるサポニン」農林水産省の「消費者の部屋」のQ&Aの中で「なた豆の完熟した種子によっては溶血作用のあるサポニンや青酸配糖体、有毒性アミノ酸のカナバニンやコンカナバリンAなどに由来する有毒な物資が含まれている」と記載されていました。

この記述の中で、「2日ほど水にさらしたり、煮た後2〜3回水にさらしたり、炒ったり、醗酵したりすれば毒性はなくなります」 と書かれておりますので、生のままで食べない限りは安全であろうと思われますが、素人の私達では何の裏付けもありませんので若干心配になります。
また、 記述の中では、
「完熟種子を利用する際は白ナタ豆を用いる方が良いと思われます」との記述もなされていますので、この点の留意も必要かと思います。

そこで、実際に具体的な事実としてのデータの有無や有害性が認められた場合、その解毒方法について等についての確認を前述の部署に問い合わせさせて頂きました。
この結果、残念ながらこれらに関連した所見データや具体的な内容等については、適確な情報として得ることは出来ませんでしたが、幾つかの関連情報をお寄せ頂きました。
そこで、各種の研究機関(大学や公共機関)等に於いても解かる範囲で確認を致しましたが、これらの具体的なデータや所見内容等を矢張り見出すことは出来ませんでした。
唯一、送られた情報の中なた豆の有毒性に関連する記述として、吉田よし子著「マメなマメの話」の中でされているということからその内容の確認を致しました。

ここに有毒性に関連した紹介がされていましたので、以下にその内容をご紹介します。

ナタマメは若莢を野菜として利用することを目的として栽培されている。 理由は、成熟した豆は数種類の有害物質を含んでいるため、ただ煮ただけでは食べられないからだ。 毒性の中で一番怖いのが、コンカナバリンA*1という物質である。 これが消化管内の粘膜細胞にくっつくと、消化管内での栄養分の吸収ができなくなってしまう。 またコンカナバリンAは、抗体と同じように行動するため、ビールスなどにくっつくと同様、精子や胚、そして分裂中の細胞などにもくっつくという性質を持つため、体内に入ると厄介な毒物だ。 しかしこういった性質を利用して、血液中の特定成分を分離するのにコンカナバリンAを使うことが考えられた。 この物質は、ナタマメやタチナタマメの身体を病原微生物から守っている抗体の可能性も出てきたので、農薬や医薬になる可能性も調べられている。
しかし、いくら毒があるといっても、豆はくり返しゆでこぼせば食べられるようになる。 特に日本のナタマメは白餡(あん)用なので、何回もゆでこぼしてからつぶし、さらに水でさらすために全く問題ない。
また、インドでは茹でたナタマメを「テンペ」*2にすることで、無毒化に成功している。 多分納豆菌による醗酵でも、毒性は消えるのではないだろうか。
            <関連記載事項ここ迄>

*1 : 赤血球を凝集させる働きがあり、炎症などの改善にも効果が期待でき、人間の体にはガンなどの
*0 : 異常な細胞を攻撃する免疫システムが備わっていますが、この免疫システムを高める作用がある
*0 : そうです。
*2 : 「発酵させた豆を圧縮して固めたもの」かと思われます。 検索より「テンペ菌」を参照ください。


結論的には、色々考えさせられるところはありますが、どうやら生のままで食べない限りは
問題もなさそうであるというところに落ち着いても良いのではないかと考えます。
しかし、この結論はあくまでも私素人の個人的な見解であることを申し添えておきます。


以上より、このサイトをご覧になられて「なた豆茶」として、ご使用されようとする方につきましては、この点を充分ご理解の上で、ナタ豆茶の服用をお試し頂くことが良かろうかと思います。


以上の観点より、私と致しましては科学的な根拠のないまま、自己の責任にて 「自前のなた豆茶」を作成し、私が服用いたしましたのは、前述の通り鼻炎期間中の1月20日〜5月中旬迄の連続した約4ヶ月という期間でしたことを申し添えておきます。 また、鼻炎の時期がきましたら、次回も服用をしてみるつもりです。(*^-^*)ノ


また、効能と有毒性に関しましてのご質問につきましては、これ以上の内容の
お答えできませんので、私宛への問合せ等につきましてはご遠慮下さい。



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