知床から釧路へ  (7月31日)
< 晴れ >

第6日  宇登呂〜羅臼〜標津〜厚床〜釧路   373km

05:30 今日も快晴。 となりのテントの人が今日は羅臼山に登山に行くそうで、テントを張ったまま出掛けて行った。 こんなキャンプの仕方もあるんですね。 出掛けにここから15分ほどで知床峠に行けるということなので、貴重品だけを持って一っ走りしてくる。 空気は綺麗だし、全く走る車もなく気持ちが良いといったらこの上ない。  帰り道で60Kmくらいでの走行中に子牛程もあるような「蝦夷鹿」がほんの目の前を横切り、林の中に逃げていった。 ビックリしたなあ、もう 「動物の飛び出し注意」の看板をを納得した。
08:00 さて、テントに戻って昨夜買っておいたパン、野菜サラダ、インスタントの卵スープ、ベーコン、コーヒー、お茶で朝食をとり荷物を畳んで、今回最初からの目的地「カムイワッカの滝」に向かって出発する。
早朝知床峠に行った時に「知床五湖」がこの近くにあって、とても景観が素晴らしいということで、途中立ち寄ってみたが、このところ熊の出没が多く、電線には熊除けのための電気が流れているという厳重なバリケードが設置されており、道のりが片道10分程ではあったが、汗びっしょりとなり早々にカムイワッカの滝へと逃げ出す。
ここから約7Kmほど進むと道路は約10Kmのダートに変わるが、観光地でもあることから整備はされていて比較的走り易く現地には20分弱で到着した。 実は、この道路の自家用車やバイクの乗り入れは毎年7月31日が最後で、8月1日からはシャトルバス以外の乗り入れが禁止になるため、その最後の日ということで車両の数も普段より多いらしくて、滝の近くまでくると駐車場は一杯で道路の路肩にまで並びはじめていた。
裸足では滑りやすいと聞いていたので、用意していた運動靴に履き替えて登っていく。
一歩目の足を水の中に入れると確かに暖かい。
最初はなだらかな岩の上を歩いて登っていくが、上流に行くにつれてかなり起伏が強く手を使わないと登れない個所も何ヶ所かあった。
登っていくにつれて水(お湯)は少しずつ温かさが増し、約15分程登っていくと滝の一番上に出た。(写真右) 数人の人が滝壷の中に入っていて皆は座っているのかと思っていたら少しずつ深くなり、この状態は立っているところを写してもらったものです。 温度も40℃くらいの適温で最高の露天風呂でした。 無論混浴で、女性の場合には皆さん水着着用で入っていました。  ゆっくり露天風呂に浸かり滝を下っていくが、登りと違いかなり足が滑り易く、何人かの人が滑っては転んでいました。
11:30 ここを後にして、いよいよ今日の宿泊先の釧路に向かうが、R335で知床峠から羅臼山を眺めながら、羅臼に向かう途中予定していた無料露天風呂の「熊の湯」を見つけ、道路脇の駐車場にバイクを止めて、またまた入浴。 今日は暑いので、何度風呂に入っても気持ちが良い。  只、注意すべき点は「あぶ」(蝿をでかくしたような奴で、血を吸われて腫れあがる)の襲来を受けることで、足の付け根を思いっきりやられてしまった。 露天風呂に入る際は要注意ですね
13:00 羅臼に出て、海岸線を走り始めると海岸線には少し霧と雲が出て遠くが霞んでいた。 標津に入る約15Km手前の薫別トンネルを抜けたところで雨が落ち始める。トンネルの出口の脇にバイクを止め、迂回路を見つけるために雨雲レーダーで確認すると、局所的に標津の手前ほぼ10数Km圏内だけがかなりの降雨量が示されていた。 迂回路もなく仕方ないのでカッパを着て走り出したが、本当に10数Km走ったところでまた青空になる。 携帯様々である。(笑
標津からR244で根室半島を迂回して釧路へと考えていたが、別海から遠く根室半島を見ると、根室半島の先端は雲が掛かりあまり天気が良さそうではないので、R44に出たところで左折せずに右折して霧多布岬に行ってみることにした。
霧多布岬の入口に到着してから、前を実ながら走っていると岬の小高い山合いに霧が流れながら姿を変えていく。  あと僅か数Kmで霧多布岬の先端に到着しようとしたところで、霧がもの凄く濃くなり始めてカッパを着なくては進めない状態になり、景色が見えないのではつまらないので、残念だが諦めてUターンして戻ることにした。 しかし、元に戻ってほどなく走ったところで「琵琶瀬展望台」に出た。 ここからは前に太平洋、後に霧多布湿原が出来、霧もなくなっていたので素晴らしい景色を眺めることが出来た。
売店に行ってみると、「生牡蠣 一皿400円」とあり、決して安くはないがこの時期に生牡蠣が食べられるとあって、早速注文する。 定番のレモンを掛けて一つ目を口に・・・。  冷えていることもあってか、あっというまにペロリと平らげてしまい、この上ない美味しさでした。 
更に、北海道ならではの、じゃが芋と南瓜の揚げたての熱々の団子をほうばる。  よく練られていて粘りが強くもちを食べている感触で、これは何処に行っても美味い。
このようなものが食べられるのも何処にでも簡単に立ち寄ることのできるバイクツーリングの楽しさですね。
霧多布といわれるだけあって、茶店で30分程おばさん達と話をしている間にも景色が霧によって一時はどうなるのかと思う程だったのが、数分後には霧も遠のいたりとビックリするほどクルクルと変わる。 どうやらこの季節は日常茶飯事で驚くことではないようだ。 
15:40  今日の宿泊先の「バイクステーション釧路」には6時には到着しますと連絡しておいたので出発する。 途中、牡蠣の養殖地の厚岸湾を左手に見ながら、R44に戻って一路釧路を目指しバイクステーションには少し早めの5時半に到着した。
チェックインに行って驚いたことには、先ずは洗車場があり、ランドリーは洗剤付きで無料。 食事はここでは全て自分で外食をするしかないが、お仕着せの食事を出されるよりは、近くに食事をするところは沢山あるので私にとっては有り難い。 更に素晴らしいのは、談話室が設けられていて、ここではコーヒーや紅茶が自由に飲められる他に、電子レンジやトースター等が用意されていて、自由に使うことも出来る。 バイクは自分の部屋の前の屋根付きでホイールロックも用意されていて本当に全てが至れり尽せりな宿泊施設です。 しかも宿泊料は、2100円(会員以外は4090円)といった安さでした。   この夜は、外食から帰ってきて、皆で持ち寄った酒(焼酎、ワイン、ビール)で、話の尽きることも知らず夜中近くまで騒いでいました。

洗車場

談話室

管理人さん