自作発芽育苗器の使用レポート 〜2

2013.02.21

自作した発芽育苗器の使用にあたりこれ迄は園芸用のミニ温度計を使用して育苗器の地温の測定しておりましたが、室温と地温を一度に正確に測定ができるデジタル式温度計を見つけました。


今までの記録では園芸用の使い捨てのミニ温度計による育苗器内の地温の測定を実施してきましたが、今年(2012年)の1月にホームセンターで本体内蔵の温度センサーと3mの延長コードの先端に取りつけられた温度センサー(水中や地中での使用が可能)によって、2ヶ所の温度測定が出来、更に測定値の最大値と最小値の記憶機能だけでなく、その記憶時の月日、時間の記憶機能を兼ね備えたデジタル式の温度計(CRECER社の品番:AP-07W)を見つけ購入(1,280円)しました。

具体的な使用方法は地温測定のために延長コードの先端に取り付けられている温度センサーを発芽育苗セルの中の土の中に埋め込んで育苗器内部の地温測定を行い、温度計本体に内蔵されたセンサーで室内温度の測定をします。
写真では少し分かり難いですが、撮影した日時は2月12日午前8時18分と冬の朝の暖房もまったくしていない室内に発芽育苗器を置いた状態で室内温度と地温を確認したところ、温度計上の表示が地温で22.7℃、室内温度は5.5℃を示しており、前頁でも掲げましたが一般的に発芽温度は種の種類にもよりますが15〜30℃といわれており、トマトについていえば発芽適温は20〜30℃といわれておりますので、自作した発芽育苗器は充分な管理温度の状態といえるかと思います。

室内での発芽育苗の管理が大変容易ですが、室内では発芽した以降に太陽光を得ることが難しいことから弱々しい苗となってしまいますが、我が家には1坪サイズの温室があり太陽光が得られる終日での管理が出来ないかと思い、夜間における温室内温度の冷え込む時点での地温測定をしてみました。
当地は比較的温暖なところで、冬の間でも氷点下2℃以下になることは大変珍しいところですが、2月の冷え込みの厳しいこの時期の測定をしてみましたが、この日は室温が朝6時29分に最低温度の-0.9℃を記録し、ほぼ同じ時間の6時21分の時点で地温は17.6℃が記録され、トマトの発芽適温の下限である20℃をやや下回りましたが、それ程大幅に低い温度でもなく発芽にあたっては屋外でも充分使用できることの確認ができました。

最後に発芽後に温室の中で育苗するにあたって、当然のことながら冬の時期であっても日中の気温が上昇するにつれて温室の中の温度も上昇しますので、朝起きた段階で育苗器のヒーターの電源を切り地温が過度に上昇しないようにします。
そして晴れた日には育苗器から出して発芽した苗に満遍なく太陽の光を当てて光合成の活動が活発になるようにしますが、温室内では室温の上昇とともに太陽光の温度で地温が上昇し、写真は昼過ぎの1時30分を廻ったころに撮影したものですが、室温が28.4℃で地温は32.2℃とこれまた幼苗にとってはとても良い条件で早い生長が期待できます。

このデジタル温度計によって正確な育苗器内の地温測定と家の中や温室内における室温との関係も明確になりましたので、自作した発芽育苗器がこれからも安心して使用できることの確信がもてました。

ちなみにCRECER社のデジタル温度計:AP-07Wは、ネット通販ではこちらでお買い求めできます。