2月に入るとそろそろ夏野菜の種蒔きの準備の時期となりますが、我家には1坪ほどの温室はありますが、矢張りこの時期の朝方の冷え込みは厳しく日中と夜間での気温の落差をなくし、安定した発芽を促進する為にも夜間での地温の確保が重要になってきます。
発芽育苗器には市販されているものとして愛菜花(\13,000 価格.com調べ最安値)などをはじめとして2万円前後でも売られていますが、それ程に活用頻度が高いわけでもないことから安価なものを自作できないかと考えてチャレンジしてみました。
* 下のサムネイル画像はクリックすると拡大写真が見られます
市販されている愛菜花のスペックをネットで確認してみたところ、発熱シートの消費電力が40Wであるということや、温度過昇防止装置が取り付けられている優れものではありすが、以前に電気店で足温器や薄型の電気ソフトアンカを見たことを思い出し、早速大手家電量販店に出掛けたところ、写真のような特価セールの電気ソフトアンカ(サイズL:320 W:260、価格:1241円)を見つけました。
早速分解して上に被せてある布の袋を外すと中から厚さが20mm弱の発熱シートが出てきましたが、この発熱体を使用します。
この発熱シートに合わせてホームセンターでちょうどぴったりサイズの発泡スチロール箱(内寸L:340 W:265 H:200 価格:298円)を見つけ、発熱シートを中に入れてみたところ箱の中にぴったりと納まる大きさでした。
この種の発泡スチロールの箱は最近ではどこでも売られていますので簡単に見つけることができると思います。
このヒーターの消費電力は21W と愛菜花に比べると半分以下で、温度制御は低温火傷防止用のバイメタル式のサーモスタットが内蔵されていますが、期待通りにに育苗器内における保温温度が上がってくれるのかどうかが心配でしたので、早速発泡スチロール箱の中に発熱シートを入れて温度テストをしてみました。
先ずは電熱シートの上に直接温度計を乗せておき、上から蓋を被せた状態で通電すると5分ほどで25℃まで上がり、20分経過後に確認したところ41.5℃まで上昇しておりました。 この後で更に7分ほど経過した後に確認したところ温度は34℃まで下がっておりましたので、どうやら40℃を少しいった辺りでサーモスタットが働くようで申し分のないスペックだと考えます。
発熱シートの熱源部を覆っているビニールレザーはそれなりの厚さで、全面に渡ってしっかり溶着がされていましたが、コードの出口部分の溶着が不完全でしたので、自己融着テープを使って完全に保護をしてから、更に湿気や水などの侵入によって漏電や汚れの防止をするために更にサランラップを5重ほど、しっかりと巻いておきましたので水没でもしない限り安全上での問題はないと思います。
(注意事項) : 夜間は室内でも温度が下がり、育苗箱内の温度上昇に伴い水滴ができ、この水滴が上蓋に付着し育苗箱の底の方に垂れ落ちることがあります。
上の写真では若干分かり難いのですが発泡スチロールの箱の内壁と電気アンカとの間に僅かな隙間がありますが、この部分にティッシュペーパー数枚をくるくる巻いて棒状にしたたものを詰め込んでおくと水滴を具合よく吸収できます。 上蓋に付着しした水滴は早朝に確認すればそれ程垂れ落ちていることもなく日中にはこれも乾燥してしまいますので、この程度の処置で電気アンカへの漏電については問題ありません。
さて、ここで発芽育苗器の中にいれる育苗トレイですが、前々から使用していて残っていた50穴のマルチタイプ育苗トレイがありましたので、ちょうど中にスッポリ納まるように鋏で切って加工したところ、30穴が確保できましたので、それ程一度に多くの苗を育てることのない私にとっては手頃なサイズといえるかと思います。
育苗数が多い人には今回のソフトアンカよりもワンサイズ大きいものも売られていましたのでこれを利用して作られるのもよろしいかと思います
材料を揃えてから僅か2時間足らずの工作で完成したのがこの写真ですが、こうして自前の簡易型発芽育苗器、名付けてwaka3の発芽育苗器が出来上がりました。
|