さてツーリングも後半の4日目を向かえ、雨で1日延びたとはいえ遠野市から浜松までの約800kmを一気に走ることは体力的にも難しく、4日目は仙台経由で会津磐梯スカイラインを走ってからもう一日福島に宿泊してゆとりを持って帰ることにしました。


5月20日 (第4日目) 遠野から仙台、そして福島へ

前日は夜更かしをすることもなくぐっすりと眠れたこともあって朝5時前に目が覚めましたが、窓の外は白々と明るくなっており外に出るときょうも快晴で、写真では見たことのある朝もやが山並みにたなびく美しい光景を目にしました。
朝早いこの時間に年配の方が田植えの準備をされていて一声掛けると手を休めてくれて暫くの間四方山話をしていましたが、前方に見えていた山並みの景色が大きく変化していることに気がつきました。
話を聞くとこの朝もやは気温が上がってくるとすっかり消えてしまうとのことで、一旦宿の戻ってから食事前に再び同じ場所に立つと今度はすっきりとした雲ひとつない美しい景色に変わっていました。
今回のツーリングの目的の一つに既に10年以上にもなりますが、インターネットの家庭菜園の話題を通じて知り合いとなり今でもお付き合い頂いている、岩手にお住まいのkimamaさんのお宅を訪問することも目的の一つで、失礼とは承知していましたが予定通り事が進むかどうかの心配もあって、予め訪問することの連絡も入れてありませんでしたので、朝食を済ませて7時50分にYHを出発してから途中で道路脇にバイクを止めて携帯電話で連絡を入れご都合をお聞きしたところで、ナビを頼りに70Kmほど先のkimamaさんのお宅を目指して出掛けました。
今回のツーリングでは気温も20℃を下回らないということから夏用のメッシュタイプのブルゾンで出掛けましたが、流石に遠野まで来ると朝方はやや冷え込みましたので宿で古新聞を貰い2つ折にして胸の部分に入れて走り事なきを得ましたが、流石に春の訪れが遅いのか山桜がちょうど満開だったのでバイクを止めてちょっとひと休み。
出発してから1時間半足らずでkimamaさんのお宅の前にに到着しましたが、ここで少し戸惑ったのは県道沿いからご自宅に続く道(私道)は結構傾斜があってスロープも長く、その上に平らとはいえ大きな石を敷きつめた石畳の道で、いくらバイクに乗りなれているからとはいえ250kgもあるビッグバイクですから、途中で止まることもできず一気に坂道を駆け上がり平坦な場所で停車しましたが、ちょっと冷や冷やものでしたね。(笑
県道側から見た道路の撮影しませんでしたので、kimamaさんのブログの中に石畳道路の映像が掲載されていましたので写真の一部お借りしましたがこんな按配でした。
右の石畳のanimation画像の中の最後に道路を慎重に下っていく写真がありますが、後からkimamaさんから送っていただいたものです。
ご夫妻との挨拶もそこそこに埼玉から岩手県一関市の山間地に移り住まわれてから、ご主人がご自分で造成のために購入された重機を操って敷地内に湧き水を利用した池まで作られたという広々とした庭園を案内して頂き、この後はコーヒーを頂きながらご夫妻と積もる話に花が咲き時間の経つのも忘れるほどでしたが、これからのスケジュールもあり2時間程と短い時間でしたがおいとまをしました。

kimamaさん宅から東北道の水沢ICに向かう途中の水沢バイパスを走っていると正面に焼石岳であろうか山並みには未だにの雪が残っていて、今回のツーリングで蔵王エコーラインの雪の回廊も行ってみたいところの一つに入っていましたが、メッシュのブルゾンではきっと寒さでぶっ倒れるんだろうなあなどと思いながら水沢ICから仙台に向かいました。
仙台には昨日バイク2回目のトラブルとして、ヘッドライトバルブのロービームのフィラメントが切れていることがトンネルの中で気付き何とかハイビームで対応しましたが、夜間走行が出来ないことから再びレッドバロン(仙台市内には何と4軒も)に向かい購入しましたが今回は840円の出費でとどまりました。
店先を借りてバルブの交換を終えた時には既に1時半を回っており、かねてから仙台ではツーリング仲間が必ずといって良いほど「牛タン定食」を食べに立ち寄る美味しい店があるということで、レッドバロンのお兄さんにその場所を尋ねると仙台駅が一番分かり易く、ここに行けば牛たん通りがあって、ここの「伊達の牛たん」という店がお薦めということで早速出掛けましたが、この時間でも列が出来ていて15分ほど待たされて、やっと「厚切り芯たん定食」(1,470円)にありつくことが出来ましたが、流石に天下一品で今まで食べていた牛たんは何だったんだろうというほど美味でしたね。(笑
お腹も出来たところで次に初日に行くことの出来なかった会津磐梯スカイラインを走ってから、今夜は福島泊まりで明日ゆっくり帰ることにして仙台を後にしました。
福島飯坂ICで降りて2日前に通った見慣れた道路を走って初日に泊まった高湯温泉に向かうと、程なく会津磐梯スカイラインに入りましたが、少し前から雲が出はじめてきましたので猪苗代方面に抜けず吾妻小富士(1,707m)までのワインディングを楽しみましたが、吾妻小富士のすぐ麓まで来た時には何と西日が射してきました。
ここから福島市内に出て宿を探すのも面倒な話なので、2日目に泊まった飯坂温泉の赤川屋に携帯で予約をとり、夕食を途中で食べて宿に到着した時には既に7時半を回っていましたが、修理したヘッドライトの明かりで無事に到着しました。
この夜もたっぷりと金さん銀さん風呂や露天風呂温泉に入って、その後はしっかりと熟睡したことはいうまでもありません。(笑

5月21日 (最終日) 福島から浜松へ

いよいよ今日で東北ツーリングも最終日、この日は随分前から早朝に本州では129年振りに広範囲に金環日食が見られるということで話題になっており、朝起きて窓の外を覗くと厚い雲が一面に広がっていました。
諦めて朝風呂を浴びてから身支度を整え チェックアウトをしてから外で出発の準備をしていると既に時間的には最大の見せ場である金環日食の佳境は終わっていましたが、何とあれだけ分厚かった雲の切れ間から日食用のグラスを使用せずとも部分日食という形でを見ることが出来、それもデジカメで撮影することが出来ました。
こんなラッキーなことはないと思っていたのもつかの間、走行前のバイク点検をしていると何かおかしい 良く見ると今回のツーリングでの3回目のバイクトラブル、リアタイアの空気が殆ど抜けていてガソリンスタンドに飛び込んで修理の可否を尋ねたところチューブレスタイアであったことからパンク修理が出来るということで早速お願いをしましたが、諺に「二度あることは三度ある」とは言いますが、こんなこともあるもんだなあと思いながら1,500円の修理代を支払って9時にガソリンスタンドを出発しました。

ここからは時間もたっぷりあることから帰り道は東北道、東名高速のあちらこちらのサービスエリアに寄りながらのんびりと自宅に向かい、まだ太陽が西の空に輝いている4時半に無事5日間1,908Kmの初夏のツーリングを終えました。