島 オ ク ラ
2004年 4月


数年前から行きつけとなった「芽ぶき屋」さんに出かけたときに見慣れない「オクラ」の種の袋が
目についた。  普通のオクラは、僅かの期間でも取り忘れると直ぐに肥大化して
果皮が硬くなると同時に中の種も大きくなって、とても食べられる代物ではなくなってしまう。
島オクラは沖縄で多く栽培されている在来種だそうで、断面は角がなく比較的丸に近く
大型で大きくなってもかなり柔らかくて食べやすく、優れた品種ということである。

オクラは寒さに苦手のようで、「島オクラ」も沖縄のような暑い地方で栽培されて
いるが、この辺りも夏場は結構気温も上がるので、先ずは栽培してみることにした。


後々の覚えとして、種の袋に記載されていた説明書きです

< 畑の準備 >
1.酸性土壌では、苦土石灰を蒔き耕しておく。
2.完熟した堆肥と市販の肥料を植える場所にバラまいて土と混ぜ畝を作る。

< 種蒔きと植付け >
1.一昼夜水に浸した種をポットに3〜4粒蒔き苗を作る。
2.苗は間引かずに育て、本葉が2〜3枚になった時点で、畑に40cmの間隔で定植する。 また、直播きでも可能。
3.発芽の適温(地温)は25〜30℃

< 管理と収穫>
1.液肥500倍を月に2〜3回施すと良い。
2.種を蒔いて約2ヶ月で開花し、開花後3〜4日の若いサヤを収穫する。 
3.収穫したサヤの下にある葉は欠き取る。

 
  • 種蒔きと発芽 4月10日 (日付は撮影日)

3月17日に他の夏野菜の種蒔きをしたので、オクラの種も蒔くことにした。
この時期では、あまりにも早過ぎるようにも思ったがミニ温室の中で育苗することから思い切ってやってしまった。

種蒔きは2個蒔きとし、順調に1週間後には発芽した。 あまりたくさん育てることもないので、本葉が出始めた段階で1本立ちとした。 この後で、ポットに移し変えて定植までミニ温室で育てる。

  • 定植です  5月4日  (種蒔きより47日目)
畑はそれ程酸性度は高くないため、土壌改良型の完全有機質肥料と自家製の堆肥をバラまき耕運機であらかじめ耕しておいた。

それ程たくさんあっても仕方ないので、5本だけ植えることにして、残りは知人に分けてあげる。

まだ朝夕は冷える日もあるためトンネルをかけた。

 
 
  • 早くも蕾が   5月30日 (72日目)
トンネルは気温が上がってきた5月10日に外しました。  順調に気温も上がってきており草丈も40cm くらいに伸びてきた。

先端には蕾も出来始めてきたので、このまま成長することを願うだけだ。  手前の葉が尖っているのは花オクラです。
取り合えず、追肥をして畝を寄せておいた。
  • 良い具合に・・・  6月11日 (85日目)
6月10日に最初の花が開いた。 
全体的に如何にも青々しく、茎の太さも10日前に比べ随分太くなり小指大の太さになってきた。
草丈も葉の一番高いところで、ほぼ70cmの高さになり、日増しに大きくなっている。

茎の中央部にオクラがみえる。 普通のオクラと違って、説明書にも書かれていたが、断面が六角形というより角がなく丸っぽい形をしている。
 
 
  • 初物収穫です・・・ 6月13日 (87日目)
開花後、4日経過しましたので最初の島オクラを収穫して見ました。
普通のオクラと、どのように違うのか形の記憶が定かでありませんでしたので、スーパーで普通のオクラを購入してきました。(10本一袋で100円でした)

外観的には普通の物と違って角が丸みを帯びていて、断面にしてみるとハッキリ違いが分かりました。
食感はもぎたてでもあり、比較にならないほど柔らかく、瑞々しくて美味しいですね。
  • 続々と収穫が・・・  7月6日  (110日目)
苗を6本を植えましたが、最初に1本が枯れてしまい最終的に5本だけとなりましたが、それでもこの時期になりましたら一日2〜3本の収穫が出来るようになりました。
開花以降4日目には、長いものは12〜13cmになるものもありますが、矢張り10cm弱くらいのものが柔らかくて一番美味しいですね。  しかし大きいからといって普通のオクラよりも食感は柔らかく、種も全くといって良いほど気になりません。  来年からは、この種を採種して楽しもうと思っています。
 
 
  • 葉の緑が一段と濃く  7月 6日  (110日目)
この暑さで草丈は更に順調に伸び葉の一番高いところで、ほぼ1m40cmになりました。
茎の太さも株元では親指の太さほどで、シッカリ土の中に根をおろしたようです。

葉も以前よりは緑色が濃くなり、如何にも南国の植物といった感じです。  今日だけでも花が5つも咲いています。  まだまだ、これからも草丈は伸びていきそうですし、脇芽も出てくる勢いですので、収穫もこれからも長期間にわたって楽しめそうです。


= 栽 培 後 記 =

栽培にあたっては、写真でご覧のように私は1本植えとしましたが、近くのオクラの栽培農家を見にいったところ
2本植えで栽培していました。   植付けの株間は15cm程で、1本植えに比べてはやや樹勢は劣る
ようですが、オクラの収穫量はあまり違いがないように思いました。

しかし、3〜4人家族であれば6〜7本も植えれば最盛期には充分な収穫が出来ますので
この点を加味して、1本植えでもあまり面積は取りませんのでよろしいかと思います。
開花した時点と収穫が盛んになった時点で、ほんの僅かで良いですが追肥をすることをお薦めします。

オクラとしらす干しの和えもの オクラとイカの刺身の和えもの

定番の「オクラに花かつおの振りかけ」に対して
しらす干しを加えてたものです。
最初にオクラと花かつおに醤油をたらしてを良く混ぜます。
その後でしらす干しを合わせてよくかきまぜました。
しらす干しに塩味がありますので、醤油は多少
控えめの方がよろしいかと思います。

しらす干しに換えてイカの刺身を加えてたものです。
作り方は全く左のものと同じです。
イカの刺身は、イカそうめんとして売られているものを
そのまま混ぜ合わせてもよろしいかと思います。
更に、青紫蘇を細かく刻んで混ぜると
とても風味の良い酒のつまみになります。(笑
これ以外の食べ方としては、「バター焼き」、「天婦羅」、「和えもの」
「醤油と砂糖であっさり味つけした煮浸し」
等が美味しいですね。
種子の自家採取   9月28日

充分に良さそうなものを選び、種子の自家採種をしてみました。
購入した時と同じ様な良質な種が採種できました。
莢の長さは20〜25cmくらいになり、約80粒の種がありました。

終   り