玉葱の苗床作りと種まき
玉葱の苗作りは大変難しく、発芽して間もない時点で失敗することが多々あります。
その失敗とは、土壌が細菌によって汚染されているために起こる病気によって枯れてしまったり
この時期の多雨により苗床の水捌けが悪い場合には発芽して間もない幼苗が
短期間のうちに立ち枯れてしまうことだです。
苗床の水捌けの問題についてはその対策を講じることによって立ち枯れを回避することもできることであり
今までに苗作りをしてきた過程で立ち枯れの経験もしており、その反省と解決方法を
専業農家の方に教えを頂いたので、門前の小僧が見様見真似で試みることにした。
最初に ” この苗床は失敗したものです。” この苗床は、種蒔きをする10日ほど前に作っておいたものです。 そして、ここに蒔いた種は発芽して伸び始めてきたのですが・・・・・ 下の写真は、左側が種蒔きから発芽10日目で、右側は発芽後13日を経過したのもので、よく見ると既に一部が枯れ始めています。 更にこの1週間後に、ほぼ半分ほどの苗が枯れてしまいました。 |
左 : 種蒔き後10日目
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玉葱の苗は、雨が降った後で水捌けの悪さによって根が腐ってきたりしますが この他にも、センチュウや細菌による病虫害にかかり枯れてしまうようです。 |
前述の失敗を踏まえての苗床作り
写真を見てお解りいただけると思いますが、失敗したときの苗床と 今回の苗床では種を蒔く床の高さが違っています。 失敗をした時のものは、種を蒔く苗床面が畑と同じ高さで、グランド レベルは”0”でした。 これでは発芽時期が比較的雨が降りやすい時期で、継続的に雨が 降った場合に水捌けが大変し難いために、折角発芽したての根が 痛んで腐ってしまい枯れてしまうことになったり、病気にかかり易く なるということです。 そこで、水捌けを良くすることによって、立ち枯れをかなりの確立で 防ぐことが出来るという高い苗床(砲台型)にしました。 |
<< 苗床作りの注意点 >> |
@ 苗床の高さ |
< いよいよ種蒔き > 種は、あまり粗蒔きにせず、少し密植気味に蒔き覆土します。 今まで、これまで覆土量は少なめにしておりましたが、幼苗が倒れないようにするため、覆土量は約5〜7mm程度の厚さにすると良いとのことです。 最後に、板を使って上から軽く押さえて土を固めて終わりです。 種蒔きを終えたら上から「日除け」をかけてタップリ散水します。 当分の間毎朝ジョウロで散水が日課となります。 根腐され防止の意味から夕方での散水はしないようにします。 |
< 日除けの工夫 > 「日除け」には、ホームセンターで売っているすだれを購入しました。 種蒔き後は、夕方散水して地面が乾燥しないようにしますが日除け として、このすだれは最適です。 私は、すだれの葦を3本に1本づつ抜いてみると、隙間が広がってきま すので、全長も15cmほど伸びますし苗床に使うのにはもってこいの 道具に仕上がりました。 写真のように、枕木を添えることにより、地表との空間が出来ます ので、砂防止と合わせて二重の効果も得られます。 |
参考までに、プロ(タマネギの専業農家さん)の苗床です。
早速、あちこちの専業農家さんの苗床を見に回ってきました。 何処の苗床を見ても、水捌けを良くするためにグランドレベルより かなり土を盛り上げた状態で作られています。 この地域は土砂質 土壌ですが、更に水捌けを良くするために浜砂が混和されています。 このために発芽までの期間の散水は欠かせません。 土を盛り上げてあることから、雨が降ったとき等に土が流れ出すのを 防ぐための工夫はされています。このお宅では稲藁を太目に巻いた ものを苗の四方に埋め込んで土砂流れを防止しています。 私の場合では、簡単にネブシ竹を使用している個所です |