Bike雑感
 

バイクというと、危険なものだとか暴走族だとかという代名詞で、兎角非難される傾向が一時期にありましたが、今ではこのようなことはほんの一部を除いては、耳にすることもなくなってきた。 我々バイク大好き人間にとっては大変喜ばしい傾向ではある。

バイクの使われ方についても、昨今では多様化が進んできて、個人が通勤や趣味で使用したり、業務用としてはあらゆる職種で使用されている他に、スポーツ、レジャー分野や地域防災の支援活動等など、ありとあらゆる大変幅広い範囲での活用がされてくるようになってきている。

しかしながら、今だにバイクって危ない乗り物だとか免許が簡単に取れにくいとかいって、敬遠されている傾向は潜在的に続いているようだ。 
前者について言うならば、これはバイクに対する思いこみがチョット違っているのではないかと思うことがある。自動車の免許証を取得すると50cc迄のバイク(我々はゲンチャリと呼んでいるが)に乗れる免許が付加されてくる。大変手頃な乗り物で、チョットした買い物などには大変便利ではある。それ故にこのゲンチャリに乗ることは、普段は 『バイクなんて』 と思っている人でも比較的抵抗もなくまたがっているケースが多い。 しかし、一般的に我々の側から見た場合、このゲンチャリのほうが扱いとしては厄介なのだ。 なぜなら、車の重量は軽く結構スピードも出る。 良くご婦人方や二十歳前後の兄ちゃん達に見うけられるが市中の混雑したした場所などで、簡単に車の横をすすり抜けて行ったりするが、こんなに危険な乗り方はない。 また、風の強い日や雨の日等では細心の注意も必要となってくる。 マナーを守れば問題はないが、『 下駄代わり 』 等とあなどれない乗り物なのである。
また後者の問題については、我々が大型自動車免許の取得に対する思い込みと何等代わりなく、取得してみれば大型自動車の免許の良さが感じられるのと同じだと思う。

私も、約40年以上にわたってバイクを乗りつづけてきてきたが、正直危険だと思ったことは何回もある。しかしそれは、自動車に乗っていても同じことであって、バイクと自動車の危険度の違いを強いてあげるとするならば、足が地面に届かないようなバイクにだけは無理して乗らないことだけだと思う。 (^ 。^;
バイクは乗ってみて始めてわかることであるが、自動車同様に便利な乗り物だし、いやそれ以上にもっと便利な乗り物かもしれない。 ただ、雨の日にカッパを着ずに洋服をビショビショにしてしまわない限りである。

これはバイクをもって始めて解ることだが、兎に角理屈抜きでバイクを持った人間を楽しませてくれる不思議な力をバイクは持っている。
そして、バイク仲間の付き合いっていうのは、仕事を超えてまで真の友達になれるんですよね。 そして、是非皆さんもバイクにまたがって青空の下を走って見ませんか。

バ イ ク 万 歳 !!




バイクへの憧れ
 

我が国においては、戦後オートバイ(以下バイクという)工業が勃興し、昭和20年代の後半では バイクメーカーも70社を超える勢いで、お互いにしのぎを削っておりいずれも大衆の厳正な批判 を浴び企業が淘汰される時代でした。

浜松地方にも大小合わせ数10社のバイクメーカーがひしめき合い、近年東南アジア諸国でもそうであったように、所詮先進諸国のバイクを単にコピーしただけの技術レベルの低い会社は倒産という憂き目に遭っていました。昭和30年代に入り更に淘汰も進み、最後には浜松に現存していた会社は3社のみでした。
私の記憶の中に残っている、浜松でその当時に生産していた会社を掲げてみると、本田技研工業・鈴木自動車・山葉発動機・丸正自動車・北川自動車・ヤマト商会・日進自動車・ロケット商会・中央自動車・昌和自動車等が浮かぶが、実際にはこれ以外にもまだまだあるように聞いている。この辺については、いま少し調査して後日掲載することにしよう。
そして最終的には、現在日本のバイクメーカは浜松に拠点を置くホンダ・スズキ・ヤマハの3社のほか、川崎明発工業からスタートして社名変更したカワサキの4社のみとなった。

そんな私が、中学校に通学している頃に、私の従兄が丸正自動車製の250CCで横置きV型2気筒の淡いグリーン色のライラック号に乗っていて、何時かは自分でもこんなバイクに乗ってみたいと思いながら、来る日もくる日も横目で眺めていたことをいまだに記憶している。
そして、私が高校に進んだ頃でしたが、私の兄が会社から借用してきたスクーターに乗って帰ってきたことがあった。当然、私にはバイクの免許もなく、グリップさえ廻したこともない。兄貴に「道路には出ないで、門口だけで良いので乗せてくれ」と頼み込み、それを条件に運転をさせてもらった。
ところが、ここで大問題が起きた。今までに運転など、ましてや停車してエンジンの動いているバイクのグリップを廻して見たことすらなかったために、スロットルグリップのレスポンスが全然解らなかったため、恐る恐るグリップを廻したつもりが、感覚以上に廻ってしまい急発進。挙句の果に、結果は見るも無残に槙の木の垣根の中に体ごと突進してしまい、幸いスクーターには怪我?は無かったものの、こっちは顔面裂傷の憂き目を見ることになった。
しかしながら、この時の顔面に受けた傷のことよりも、スクーターにまたがって、僅か数メートルだけ走った時の快感のことの方が、頭の中にしっかりとインプットされてしまった。
どうやら、これが私がバイクに対しての想い入れ、そして憧れとなった最初の出会いであったように思う。


これからも更に続ける予定です